いつものことながら、小屋入りしてから千秋楽までは本当にあっという間に過ぎてしまいます。
ようやく劇場までの道のりなどに慣れてきた頃、それは終わってしまうんです。
本日楽日。寂しさやうれしさ、期待や緊張が入り混じったとても不思議な気分で、今日で最後かあなんて考えながら劇場へと向かいました。でも劇場に着いたらぼやぼやしていられません。スイッチを一気に切り替えて、早速準備にはいります。10時集合なのに、皆もう来ている。早い。(萬さんは早めに開けてくれるので10時前に楽屋にはいれる。とても親切。)それもそのはず、今日のスケジュールはちょータイト。写真撮影が本番の合間に予定されていて、しかも昼と夜の公演の間では休憩はほぼ1時間くらいしかなく、つまり早く準備して午前中に撮影しないと写真が残らないという最悪の結果になってしまうのです。
まあ、なんとか、スチール撮影を終え、本番に備えて衣装、小道具の最終チェック。
誰かが言いました。「もう一回石橋、叩けーっ!」と。気合がはいります。
客入れをしてから本番までの30分、役者によって色々な過ごし方があります。
メイクに余念のない人。たばこを吸う人。ストレッチをする人。食べる人。ぶつぶつと台詞を言いつづける人。モニターで客のいりをチェックしている人。じーっとしている人。薄暗い舞台袖で過ごす人。歯を磨く人。
私はというと、劇場からのお客さんのざわめきも聞こえる、そして楽屋から人が降りてくる音も聞こえる、階段に腰を落ち着けました。
もう一回台詞のチェックを、と台本をめくります。だめ出しの、”自然に言う”、”ゆっくり言う”、というような自分の書き込みにそのまんまじゃんとつっこみをしながら、それでもその時感じた感情を思い出しつつ開演を待ちました。不思議なもので開演時間がせまってくると、時計がなくてもそろそろかなっという空気が伝わってきます。
オープニングの曲が流れます。いよいよ始まるぞと、深くふかく深呼吸をして本番に臨みました。
そして、PM19:15、
第16回公演 「Fun Traps」 終了。
ご来場頂いたたくさんのお客様、協力してくださったスタッフの皆さん、
そしてメンバー達、本当にどうもありがとうございました。