2月7日(土)・8日(日)
噂の「カストリ焼酎」
殿方お試し召され
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前回のコラムで紹介した、ネットで注文した「カストリ焼酎」。稽古が始まったら演じる役者に飲ませて、その当時の庶民の雰囲気を味わってもらおうと思い稽古場に置いておいたのが間違いでした。速攻で空になってました。いつの時代も貧乏人はどんな酒でも飲むのだなと痛感。
昭和29年当時の新聞を読んでいるとこれがなかなか面白い。本や資料はやっぱり大きな事件を扱ったり、短い文章で当時の世相を振り返ったりしているので、新聞のほうがムダな情報が多くて刺激的です。今では文豪と呼ばれているような小説家のプチコラムみたいなのがあったり、名作を輩出した映画監督の新作が酷評されていたり、うーん、時代を学ぶとはこういうことか、と妙にハマってしまいました。まだメチル入りの酒が出回ったり、人造米なるシロモノもあったような世相にありながら、
「偏食ぎみのお子様にビタミン剤を」
なんて広告も載ってます。一体庶民はどんな生活をしてたのか。結核の薬「ストマイシン(みたいな名)」が市販されてたりします。
当時の新聞のほうが記事の文体が柔らかい感じですね。記者の人柄が思いっきり出てるというか。「殿方はご用心めしませ」なんてフレーズが平気で使われてます。固い記事なのに、「現場はシンミリとした空気に包まれて」なんて書かれると、今だったら「しんみり」は「厳粛」とかに変わるのかなあ、少なくともカタカナでは書かないなあ、などと思ったりしました。
ラッキーストライク1942年復刻版
全国発売中! |
先日横須賀に行ったときにラッキーストライク(煙草)の1942年復刻版というのを見つけました。さすが横須賀だぜ、焼酎に続いて煙草も当時のものを見つけたぜ、と小躍りして五箱も買って帰ったら、帰りの丸の内線の吊り広告で「1942版、全国発売」と書かれてました。早く言ってよ・・・。
肝心の物語のほうは、そんなに歴史然としたものではなく、けっこうざっくりとフィクションにしちゃうつもりなので、昭和を堪能したい方はこのコラムで味わってください。資料集めの旅はまだまだ続きます。
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