藤沢茜役(あづさ)
エンディングの部分の台本が手渡されたのは、キャスティングが決定した後のことだった。台本を読んでいる私の頭の中には甲斐堂演じる小沢と前川演じる松本が下田の別荘で談笑している画が具体的に浮かんでいた。いつもは台本をあまり客観的に読むことの出来ない私なのだが、その時ばかりはすっかり一観客として読んでいることに気付いた。そして、頭の中に浮かんだ舞台の照明が消えた時、ちょっと感動して泣いてしまった。自分の出ている作品に感動して泣くなんて、バカバカしいというか手前味噌というか、でも何だか幸せな奴だなー、とぼんやり考える日々だった。
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宮園舞役(宇田川美樹)
久間氏の台本には1/4の確率で異国(架空の)人が出てくる。そして決まって色黒なのである。今回はシャムという役を演じた妹尾が標的となった。
楽屋で顔や腕茶色のドーランで塗っている妹尾を見て、懐かしく思った。私も「ON THE WAY HOME」で異国人「ハイマ」を演じたからである。胸とコカン以外、茶色のドーランで1時間半かけて塗り上げるのである。初日より2日目、2日目より3日目。日が経つにつれてドーランののりもよくなり、最終日には塗らなくてもいいくらいドーランが皮膚に馴染んでいる。多分、今後久間氏の台本に異国人が出てきたとしてもドーランを全身に塗らなければならないことはないだろう。そして妹尾と通じるものを感じてしまった私。久間氏の策略か?!多分、数年後その確率にヒットして私と妹尾が異国人の兄弟役で舞台に立っているような気がしてならない。
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三矢知美役(萩巣千恵子)
今回はほぼ一幕劇の様な感じで、私は初めて、いったん登場したら、ラストまで(正
確にはラスト直前まで)ずっと板に付いているということを体験しました。
最初は、「うわ、大変そうだな」って思ったのですが、 いったん登場してみるとあとは場面はとても早く進み、あっという間にエンディン
グ、という感じ。もっと甲斐堂さんちにいたいよ〜と言う気持ちでいっぱいでした。
初のおとぼけアホアホキャラも楽しかったです。 素敵なセットを組んでくれたスタッフの方々、素敵な曲を選んできてくださった音響 様、照明様、そして、
会場に足を運んできてくださった皆様、本当にどうもありがとうございました!
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