思い出の
第4回公演「紅い華のデ・ジャ・ヴュー」
アトリエ フォンティーヌ

私たちのように、まだまだ小さな小劇団の最大の敵は“天気”である。
晴れていればお客様の足取りも軽く劇場に来ていただけるが、雨でも降ろうものなら「面倒だし、やめようかなぁ」と言う事で、動員数が大きく変わってしまうのだ。梅雨の時期には「雨」と闘い、冬は「雪」、そして何よりも恐ろしいのは「台風」である。その台風が直撃してしまったこの公演。
山手線がストップしてしまい、お客様はほんの数える程度…客席の人数より、舞台上の役者の数の方が多かったらしい。
役者というのは何ともやっかいな生き物で、客席の入り具合で芝居が大きく変わってしまうところがある。
でも、この時ばかりは、「こんな台風の中観に来てくれたんだ」という気持ちで精一杯の芝居を客席に届けた。