3月29日(土)・3月30日(日)


逃げました。
 「演出家は座って役者に文句言ってりゃいいなんて大間違いじゃ。超多忙じゃ。わしも人並みに寝て、ゆっくりサッカー観戦したいんじゃ。ごめんなさい。探さないで下さい」
 そんなメモを残して松本氏はどこかへ消えて行きました。
 というわけで、代わって私(あづさ)がガチンコで演出家をリポート。今日も朝から眠そうなトム君(松本陽一)。「も」と書くといつも眠そうなの?と思うでしょうが、そのとおり、いつも眠そうなのです。でも本当に眠いのではなく、元々そういう顔なのです。

 というわけで、今日もトム君の一日は朝の一服からスタート。その間、役者はアップを。トム君、タバコ吸ってないで、たまには一緒にアップしたほうがいいよ、健康の為に。役者時代から運動嫌いでアップもうまいことサボってて、肉体年齢は40歳台だ(実年齢は28)と言われているのに。たまに、疲れ果てて休憩している若手を捕まえては「ちょっと肩揉んで」と頼んでいる姿を見かけます。たまの肩揉みなんかじゃダメですよ、貴方の肩こりは慢性的なんですから。毎日の地道な積み重ねが大事よ、稽古と一緒。あ〜あ、このままだと酒とタバコが蓄積していく一方よ。きっとこの公演が終わった頃に、彼の体力年齢は更に高くなっていることでしょう。

顔出し嫌がるけど、

逃げたので容赦なし
 さて、今日の稽古は松本演説からスタート。厳しいお言葉の数々を飲み込んでいく役者陣。トム君ね、結構厳しい事も言うんです。でもいつもごもっともな事を言ってるんです。それによって役者が「よっしゃーやるぞー」となる時もあれば、激ヘコミする事もあります。後者の場合「言い過ぎたかな」と自分で感じるのでしょうか、最後にフォローの言葉が入ることも。実は小心者なのかしら。ちょっとした冗談で笑いなどを織り交ぜつつ。テレ屋さんなんですねえ。ところで、トム君は話し出すと長い。「あー、こんなに喋ると時間がなくなるー」といいつつ、それでも喋ります。まだトム君が役者だった頃、「久間さんってダメ出し長いよね」なんて言ってましたが、いえいえトム君、貴方も充分長いです。貴方の方が長いです。

 さてさて、今日は「よっしゃーやるぞー」の雰囲気でそのまま稽古に突入。私は出番のないシーンだったため、別室にて制作のお仕事を。うちの演出家は、のめり込むと周りが見えなくなってしまうので、芝居以外のいろんなことをどんどん忘れてしまうみたいです。だからね、その辺は制作がしっかりやらないとね。まだまだ残ってる仕事いっぱいありますのよ。
 しかもこだわりだすと止まらない。前作(コンクリ)で、「ドラム缶を2個準備して」とサラっと言ってのけた。今回は舞台が新聞社だし、そのうち「輪転機準備して」なんて言い出すんじゃないかとビビります。

 ああー、もっと毒舌たっぷりに書こうかと思ったのに、全然できませんでした。もっといろいろあると思ったんだけどなあ。っていうか私が覚えてないだけか。




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