脚本・演出・ ヴァズカビル： 松本陽一

　脚本・演出・ヴァズカビル役　　松本陽一


　今になって思うと、なにゆえにこんな漫画チックな西部劇をやろうと思ったのか、それをダンス☆ダンス☆ウエスタンにしようと思ったのか、思い出せない。記憶の順番をだどっていくと…

ここんとこシリアス劇が続いたのでグダグダしたコメディをやりたいと思った→三人の女がグダグダしているイメージが沸いた→それを現代劇にすると「やっぱり猫が好き」みたいになるので、時代物にしたら面白いかなと思った→西部劇で主人公がガンマンとかじゃなく三人の女だったら、明るい陽気な話になると思った→せっかくだから踊ってみようと思った→ダンス☆ダンス☆ウエスタンというキャッチコピーを思いついた→メンバーの出村がヴァイオリンを持って稽古場に現れた。

といったいきさつだったように思う。せっかくだから踊ってみようというくだりの記憶が非常に曖昧だ。素人同然だったメンバーのダンスレッスンは熾烈をきわめたが、実際はそんなに踊ってないんですよね。正味時間にすると３分くらい。それに稽古時間の三分の一を費やしました。
でも稽古をしていく中でこの作品のコンセプトは明確になってきた。それは「陽気でハッピーな物語」であるということ。劇中に何度も登場する「踊り」や「祭り」という言葉。それを本当に自分たちで体感しながら、音楽に乗って体を動かすという、大昔からあるこの行為の奥深さを感じた公演でした。その陽気でハッピーなエネルギーが、ご覧になった皆さんに少しでも伝わっていれば幸いです。
振り付け指導して頂いたＭＥＧＵさん、本当にありがとう。生涯においうて一度しかいったことのない「クラブ（ブにアクセント）」に行ってみようかなという勇気が少し沸きました。
ご来場頂いた皆様、公演に関わって頂いたすべての方に感謝いたします。ありがとうございました。

楽団マゼッタ ：出村圭

こんにちは。楽団でサックスとバイオリンを弾き狂ってた出村圭です。
そう、あの赤レンジャーみたいな。あいつです。
そう、あの「お前しゃべれよ！」みたいな。あいつです。
今回は何と申しますか、役者というよりミュージシャンでした、私（笑）。
稽古場で皆は発声練習してるのに私は楽器の音出し……どこの吹奏楽部だよっ！
そして楽器を持ったままダンスを踊り……もはやどこの部活かわかんないです。
音楽と芝居のコラボだ！とワクワクしていたら、セリフが音楽とコラボしちゃってました。
生まれて初めてバイオリンにさわりました。しずかちゃんは音が出るだけすごいと思いました。
初めてづくしの三ヶ月間。たくさんいるキャラクター達の中で、一番『ＴＲＵＳＨ！』してる役をいただいた気がします。本当に楽しかったです。ご来場頂いた皆様、ありがとうございました。
終演後のロビーで「声が聞きたかった」とおっしゃってくださったお客様。
今回ご披露できなかった美声（…）は次回たらふく。頑張ります。
この公演に関わったすべての皆様に感謝です。本当にありがとうございました。

なんかせっかくだからホントにバイオリン教室とか通ってみようかと本気で考え始めた出村でした。
良いお年を。

P.S.パンフレットに載っていなかったのでわからなかったと思うのですが、実は私の役名は「マゼッタ」と申しまして、だからあんなに赤かったんですよ。無意味に赤レンジャーだったわけではないのです。念のため。ええ念のため。

楽団シアン ：武野内康寛

今回初舞台を踏ませていただいた、楽団シアン役の武野内です。

役柄上、触ったこともなかったトランペットを吹くことになって自宅近くの川岸でトランペットを自主練していたのですが、音がなかなか出ず、もうどうしようかとユウウツになって
「なんでこんな練習してんだろう」
「俺、劇団に入ったんだよなぁ」
と思い悩み、
ひとりいじけて寂しく川に石を投げたり、
体育座りをして川の流れをじっと見つめていたり、
また夕日に向かって大声で叫んだりした時期もありました。
他人が見ていたら、
そのうち靴をそろえて
遠いところへ行ってしまうんじゃないかと思われていたかもしれません。
また厳しいダメが出されていたら
稽古場に書置きして逃げてたかもしれません。
でも何とか演じ切ることができました(よね?)。
本当に何とかギリギリでしたが。

石工職人フェスと子供たちの登場シーンで使われた墓石は、
田中ひさかずさんの指導のもと自分ひとりでつくったのですが、
アンケートで書かれていたことにびっくりです！
「6C」と彫った部分がお客様に見えていたんですね。
細かい部分を見ていただいてとってもうれしいです！
ちなみに隣町の金持ち(フェスに墓石を依頼した人)は
以前の公演のペパカンやパンプにも出てきた
『DJ BACCHO』なんですよ。
自分で勝手に決めて墓石彫っちゃったんですけどね。

演技はもちろん楽器やダンス、裏方の仕事といろいろあったんですが、
全てがよい経験になりました。
これらを糧にして頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！

楽団グリングリン ：矢口愛奈

初舞台が終わってしまいました。一生に一度のこのときが「TRUSH!」で迎えられて本当に嬉しく思っております！こんな陽気でハッピーなお話で一番楽しむ楽団の役をやらせていただけたので。あのトラッシュタウンにいた時間、すごく楽しかったです。気が付くと最後のカーテンコールの曲が頭の中に流れてきたり、ステップを踏んでいたり毎日がウキウキワクワク弾んでいました。でも今は祭りの後の静けさのようなとても寂しい思いがしています。「もっとあの町にいたかった」公演が終わってからそんなことばかり考えています。とはいっても、町の人とほとんど絡んでいませんでしたけど(笑)　演技はまだまだ未熟な私ですが、楽しむということは負けてなかったと思います(自分で言うのもおかしいですけどね。)ダンスも楽器も初めてだらけの私にはどれもキラキラ輝く宝石のようでした。本当なら手の届かないところにあるようなものばかりで・・・・・。ダンスはかなりいい運動でしたねぇ。運動不足だった私にはいい解消に・・・・（笑）これを機にダンスを少し続けてみたいと思います。痩せれそうだし(*^。^*)　　　　　最後に、今回たくさん先輩方に迷惑をおかけしてすみませんでした。そしてなによりも未熟な私を暖かく見守ってくださった、そして「TRUSH!」にご来場くださったすべてのお客様に心から感謝しております。本当に本当にありがとうございました!!!