まずは、ご来場いただいた全てのお客様、支えてくださったスタッフさん、共に一枚の絵を作る仲間として参加してくださったエキストラの皆さんに心から感謝しております。本当にありがとうございました。
初演の時、まだ芝居を始めて1年位だった私は、当時(大)先輩だった附田の演じるカナを影から見ていました。初演時の一人一言に附田も書いているのですが、タジムを刺すシーンが終わって袖にはけてから、附田が肩を揺らして泣いていたのを、今でもよく覚えています。何で附田さんは泣いてるのかなー、と、未熟者の私には不思議だったのですが、あれから5年が過ぎ、同じカナという役を演じ、同じシーンを踏んだ今、あの時の附田の背中の意味がちょっとだけ分かったような気がします。果たしてそれが正しいのかどうか、あの時附田が胸に抱えていたものと同じ気持ちなのかどうかは知る由もありませんが、でも、このカナを通して、自分の歩んできた5年を少しだけ、自分自身で感じることが出来たような気がします。
私にとっては、半年振りの舞台でした。本番前の、あの緊張感が私はやっぱり好きなんだな。舞台に立ち続けていくことに、まだまだ貪欲でありたいと思っています。
あづさ(カナ)
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まずは、ご来場くださったお客様、今回も舞台に素敵な華を添えてくださったスタッフの方々、共演してくださった方々、陰ながら応援してくださった皆様に心から感謝いたします。
初演で、私の目標である宇田川氏が演じたシャッポ。この役をいただいたときに尊敬する先輩方からいただいた言葉から決めた目標は『私のシャッポを生む』ということ。初演のシャッポに決して怯えず、私だけのシャッポを生み出すということ。
どの役をいただいてもそうですが、今回は特に難しく悩むこともありました。生意気で快活なシャッポは一見ただの悪がきですが、シャッポの人生は決して温室で育った私たち現代人とは違い、荒波を越えて培った性格。何が一番大切なのかを知り、人の生死をしり、命の尊さを知っている。だからこそ底知れぬ明るさや大人びた言葉の数々、優しさや強さがあるのでしょう。舞台上では、シャッポの人生の一部分の出来事でしたが、その後、シャッポは死ぬまで盗賊を続け、タジムのような男になったと思います。もしかしたら、本当に義賊になっているかもしれないですね。
会場やアンケートでたくさんの方から励ましのお言葉や厳しいお言葉をいただきました。課題は山積みですがこれからも大きな役をいただけたことに甘んじず精進していきたいと思います。
木全園呼(シャッポ)
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