―ダンスはいかがですか？―
	ダンスのとき、町の人たちや三兄弟はグループで踊るんですけど、僕たちピン役なので、ピン同士組んで同じ振りをやるんです。保安官（平川洋祐）を含めて3人で。これが、やっばいよね！
	それまで孤独なガンマンだったのが、急に仲間が増えた気がしました。ひとりぼっちが集まっただけなんですけどね。
	鈴木君は11月から合流で、僕も演出でダンス稽古サボってたんで、完全にガンですよね、僕たち。いまから居残り練習します。
	僕は帰りの電車の中でステップ踏みます。
	―鈴木さんのお仕事について教えてください？―
	声優をやっておりまして、11月下旬から12月21日の間、ポケットモンスター主題歌集のコマーシャルでしゃべっています。15秒間のナレーションです。「ポケモンしゅでぃかしゅうでーぶいでぃ、ぱーふぇくつぶぇすと…」
	なんか、ぜんぜん言えてないみたいなんだけど。
	「12月21日発売っ！２４曲もはいってるぜ。買ってくれよなっ！」（棒読み風）宣伝の宣伝しちゃいました。
	―　では、最後にお客様にひとこと。　―
	とらぁっしゅっっっ！東京芸術劇場ということで、大変観やすい劇場ですし、未熟な僕らの声も聞きやすいです。僕自身そんな大きな劇場でやるのは初めてなので興奮しております。あ、ここ（プライドのブラジル勢風に）って入れてください。え〜、ニホンノミナサンニ　オアイデキルコト　タノシミニシテイマス。ドウゾヨロシクオネガイシマス。（プライドのブラジル勢風に）ですよ。入れてくださいね。
	―えっと…―
	この説明もそのままのっけちゃえばいいよ。
	すいません、すべりっぱなしで。稽古の僕もこんな感じです。こんな感じで（手で下降線のジェスチャー）。
	またネガティブになってる。この芝居は本当にポジティブな芝居なので、ネガティブな気持ちで劇場にきた人も明るくなれる、ってな感じでまとめてみたり。
	こんな僕が舞台でどんな黒光りを見せるかってところを楽しみにしていてください。今年のクリスマスはアツクなろうぜ！
	ヴァズカビルっていうのもある意味おいしい役なんですけど、それを自分で胸はってやってます。作品自体はとにかくハッピーなお話しです。深く心に染みて夜眠れなくなるようなお話しじゃありません。帰りの電車でスカッと忘れてしまってくれてかまいません。そういやなんかおもろい人間が西部の町にいたなとちょっと思い出して、身体が動き出すようなアップテンポな曲が耳に残ってる、そんな感じで帰っていただけたらと思います。年末スカッとしにきてください。