【アニメーション編】
「アフレコってなんですか?」
とある中年俳優が訪れたのは人気アニメのアフレコ現場だった。
そこで男が目の当りにしたのは、厳しい慣習とマイク取り、
点と線しかないコンテに合わせてアフレコする高等テクニック、
ひとり何役もこなしていく声優陣など、奇妙で愉快な声優業界の裏側だった。
そして男は人気絶頂のカリスマ声優と対立、
ついにはアフレコスタジオから追放されることとなるのだが…。
【登場人物】
※配役は変更になる場合がございます。
前田屋七 まえだ・やしち(俳優・ヴァルカリアス大佐)
アニメのアフレコに初めて挑戦することとなった中年俳優。やる気と熱意で慣れないアフレコと格闘するも、次第に声優たちの溝が深まっていき…。
戸張冊市 とばり・さっし(音響監督)
ロボットアニメ「流浪の民ナガレイン」の音響監督。粛々とアフレコを進めながらも、時折見せる作品への愛情は深い。
山井まこ やまい・まこ(水の精霊ウェオン)
「流浪の民ナガレイン」のヒロインを演じる人気声優。ロングスカートでメガネ。アフレコ未経験の前田を助けながらも、次第に前田に翻弄され…。
御子柴瑠璃 みこしば・るり(少年怪獣ポチョミン)
少年役を数多く演じてきた大御所声優。演じる時の可愛い声とは裏腹に、後輩への指導は厳しい。
橋乃下勇 はしのした・ゆう(井戸掘り師ダイダダ)
「流浪の民ナガレイン」18話のメインキャラクターを演じる若手声優。心の葛藤を表現出来ず前田に相談するが…。
矢理田歩 やりだ・あゆむ(前田のマネージャー)
持ち前の図々しさを武器に不慣れなアフレコ現場で前田をサポートするも、ひたすら裏目に出続け、ついには追放処分に?!
ウツボ健一 うつぼ・けんいち(総統ネギシ)
「流浪の民ナガレイン」で影の総統を演じる大御所声優。遅刻常習犯で女癖が悪いなど、その重厚な役柄とはかけ離れたろくでもない人物。
埼玉次郎 さいたま・じろう(らくだ等の声)
動物の声から通行人まで「兼役」と呼ばれるその他の声を一手に引き受ける職人。小さなこだわりをちょいちょい繰り出すのがウザい。
瑞希亜美 みずき・あみ(少女メグラド)
「流浪の民ナガレイン」で謎の少女役を演じる若手声優。ゴスロリに身を包み普段から「謎」。山井へのライバル心は強い。
横倉幸子 よこくら・さちこ(司令室長キレン)
「流浪の民ナガレイン」でクールな女司令官を演じる中堅声優。現場へはジャージで現れ、世間話に花を咲かせるアラフォー女子。
大等一里 おおら・ひとり(司令室員ライラ)
「流浪の民ナガレイン」で司令室員を演じる中堅声優。専門用語が多い為、ブレス位置、イントネーション辞典でのチェックなど徹底的にこだわる人物。
魚来まこと うおき・まこと(脚本家)
土屋兼久(東京公演)/川田恵三(大阪公演)
「流浪の民ナガレイン」のセカンド脚本家。サイドストーリー的要素の強い18話を任され気合いが入っている。かなりオタク。
不条乙女 ふじょう・おとめ(原作者)
Wキャスト
手塚美南子(11月19日・23日以外)
原裕香(19日・23日)
「流浪の民ナガレイン」の原作者。ミーハー心丸出しでアフレコ見学にやってきた。ただでさえ押している現場で台風の目に…。
山野不堂 やまの・ふどう(ミキサー技師)
寡黙で冷静なミキサー技師。収録中もほとんど喋らないので、声優の中でも声を聞いたことがない人がいるほど。
佐藤弘 さとう・ひろし(ラグエル少尉)
端役ばかりをやっている新人声優。前田演じるヴァルカリアス大佐の部下という役で初めて名前のある役をもらい燃えている。
友田茜 ともだ・あかね(少女役。御子柴の付き人)
御子柴の付き人をしながら、初めてアフレコの仕事を行うこととなったド新人。御子柴に怒られながらも収録を進めるが…。
恵大紀 めぐみ・たいき(孤高のジャグラー、ナガレ)
超人気声優の為、収録が別録りとなった「流浪の民ナガレイン」の主人公。原作者の強い要望により収録現場に声を流すことになるが…。