大橋 |
まずその、交渉物を舞台にしようっていう狙いを定めたのは上手いって思ったんですよね。というのは、交渉人の映画をやっ
たときも、やはり基本は交渉人と犯人側のやりとりなんであまり動きが無いんですよね。 |
松本 |
そうなんですよね、いくつかあるじゃないですか、ハリウッドを含めて映画の交渉物が。見ててすごい思ったんですよね、やっぱり犯人と電話のやり取りって犯人を写す写さないに関わらず、画が地味なん
ですよね。だから、必ずアクションシーンが入ってきて。何でだろうと、もっとシンプルに交渉劇だけを観たいのにって自分では思ってたんです。それがある時
気づいたんです、アクションもそうだし交渉プラス色んなものを入れないといけない、それですごく面白くなるんですよね映画として。だけど舞台でやるならシンプルに交渉劇だけに専念が出来る。舞台でカーチェイスは出来ないので。
演じる方は非常に難しいんですけど、交渉劇っていうのは言葉の世界だから、舞台でやったほうが面白い、勝てるって思ったんです。映像畑の人と話して舞台が勝ちだっていうのも面白いけど・・・ |
大橋 |
舞台のほうが面白くやり易いと思うんですよね。映画は交渉人の交渉だけだとあまりに画的につらいっていうので、アクショ
ンやパニックっていう要素を入れますから。中心人物は動けないんですよね、交渉人と犯人は。 |
松本 |
電話の前に立ってるだけなんでね。 |
大橋 |
でも、周りの人間はあたふたしている人達がいるんでそういうパニック感とか面白さは描けるんですよね。マスコミや周りの警官が動いたりっていう、それも今回の舞台に取り入れられてるんで。 |
松本 |
そうですね。周りはダイナミックに動かして
、交渉シーンは言葉と言葉で、その対比が出せたらいいなあと。 |